Vilhelm Hammershøi
ヴィルヘルム・ハンマースホイの世界
ハンマースホイ

なぜ表記が「ハンマースホイ」から「ハマスホイ」に

なぜ「ハンマースホイ」から「ハマスホイ」に

ヴィルヘルム・ハンマースホイの展覧会が2020年に開かれることに。

前回の展示会でハンマースホイの作品を好きになったひとにとって、まず最初に違和感を覚えたのは名前の表記ではないでしょうか。

出典 :『ハマスホイとデンマーク絵画』

ハンマースホイではなく、ハマスホイ、という風に2020年の展示会では表記が変わっています。

なぜ表記が変わったかと言うと、「ハマスホイ」がデンマーク語でより正確な読み方であること、また前回の「ハンマースホイ展」と監修者が違うことなどが理由にあるようです(前回の監修者である研究者の佐藤直樹さん監修の最近出版された画集も「ハマスホイ」表記なので、今は統一の見解になっているのかもしれません)。

語学的見識のある学芸員がハマスホイを提唱したものの、前回の展覧会ではハンマースホイになった、ということは、当初から意見の相違があったということなのでしょう。

ちょっとややこしいですが、表記の変動は海外作家には付き物なので仕方がないことなのかもしれません。

たとえば後期印象派の画家ゴッホ(Gogh)のことも芥川龍之介は「ゴオグ」と書いていましたし、高階秀爾さんの『近代絵画史』では、「フィンセント・ファン・ホッホ」という表記もあります。

また、「ゴーギャン」も「ゴーガン」と綴られることがあります。

ただ、Wikipediaはもちろんのこと、以前のハンマースホイ展の際の新聞記事やテレビの特集でも「ハンマースホイ」という呼び名が使われているので、果たしてこれから「ハマスホイ」のほうが定着するのかはわかりません。

>>誰もいない部屋こそ美しい 北欧の画家・ハンマースホイ|NHK 日曜美術館

ちなみに、デンマークの首都コペンハーゲンにあるコペンハーゲン国立美術館のYouTubeチャンネルに、ハンマースホイ(ハマスホイ)が一時住んでいた旧家にまつわる動画があります。

この映像に登場する二人の話している言語が(おそらく)デンマーク語であり、ネイティブの「Hammershøi」の発音なのでしょう。

ハンマースホイ? ハマスホイ? どちらに聴こえるでしょうか。

ツイッター上の反応

ツイッター上では、このハンマースホイとハマスホイの表記について様々な意見があったので一部引用したいと思います。