Vilhelm Hammershøi
ヴィルヘルム・ハンマースホイの世界
アート

絵本『ノルウェー トロルのふるさと』

絵本『ノルウェー トロルのふるさと』

ノルウェーの画家テオドール・キッテルセン(1857 ~ 1914)は、数多くの「トロール(トロル)」の絵を描きました。

トロールとは、北欧の国々(主にノルウェー)に伝わる森の妖精で、様々な姿形のトロールが存在し、変幻自在に変身することもできます。

絵本『ノルウェー トロルのふるさと』では、トロールにまつわるささやかな物語やキッテルセンの描くトロールの特徴がキャプションのように挟み込まれています。

画像 : 『ノルウェー トロルのふるさと』表紙

画像 : 『ノルウェー  トロルのふるさと』

画像 : 『ノルウェー  トロルのふるさと』

キッテルセンの描くトロールは、一つ目の森の巨人であったり、鼻の長いおばあさんであったり、また美しい白馬に変身することもある幻想的な生き物ばかり。

キッテルセンは他の画家がトロールを描くと、「トロールを見たこともないくせに!」と気分を悪くしたそうで、彼の子供たちも、お父さんがトロールを見たことがあると信じて疑いませんでした。

キッテルセンが描く、自分の年齢を考えるトロール

変わった特徴を持つトロールですが、どうやら基本的な性質としてはそれほど知恵が高くなく、凶暴で粗野な存在のようで、ノルウェーの人々のあいだでは日常生活で物がなくなると「トロールのいたずら」と言うそうです。

ただし、北欧でも地域ごとにトロールの印象も変化し、巨人ではなく小人であったり、幸福をもたらす存在として捉えられることもあります。

またトロールは多くの芸術作品にもインスピレーションを与え、ジブリの『となりのトトロ』でも、トトロとトロールの関係性を匂わせるシーンが登場しますし、『ハリーポッター』にもトロールは描かれています。

キッテルセンの画集は日本では出版されていないので、彼の絵を見るなら、この絵本がおすすめです。